事業紹介

仲間とともに学ぶ
臨床研究オンラインプログラム

仕事と両立させながら臨床研究を学ぶことは容易ではありません。
どのように学べば良いか悩んでおられる方もたくさんおられることでしょう。
仲間と一緒に学ぶ参加型オンライン学習プログラムgMAPについてご紹介します。

gMAPは仲間と一緒に学ぶグループ学習型のプログラムです。ただし、単にオンラインで講義を視聴するだけの受け身の学習プログラムではありません。全24コマのビデオ講義に加え、グループワーク課題に取り組み、ライブ討論に参加する、参加型の学習プログラムです。
さらにgMAP spコースではこれらの学習に加えて、専属メンターがグループ独自のリサーチクエスチョンから具体的な研究計画を作成するための遠隔メンタリングを行います。

gMAP/gMAP spの概要

ビデオ講義
  • 全24コマで構成
  • 研究デザイン、統計解析、調査設計、研究倫理など
  • 研究計画に必要な基本知識を系統的に学習
グループワーク課題
  • ビデオ講義に関連した課題に仲間と一緒に取り組む
  • 実践形式で理解を深める
ライブ討論
  • 年間8回、毎回1時間、全グループが参加
  • エキスパート講師陣による課題の解説
  • 他のグループと意見交換
メンタリング(SPコース)
  • 第一線で活躍する経験豊富な専属メンターが指導を担当
  • 年間8回、毎回90分の徹底指導
  • 年2回の発表会でブラッシュアップ

受講者の声

私の臨床研究人生を大きく変えたgMAP spでの経験
野木 一孝 奈良県立医科大学 循環器内科

gMAP sp 2018 研究プロトコール最終発表会(@京都)
写真一番右が野木氏

私は現在、奈良県立医科大学循環器内科に所属する医師12年目の野木一孝と申します。
私がgMAP spを受講するきっかけとなったのは、『第7回 臨床医のための臨床研究てらこ屋』と『第14回 臨床医のための臨床研究デザイン塾』への参加でした。当時、私は医師7年目で、市中病院で働きながら臨床研究を行いたいと思うようになっていましたが、どのように始めればよいかわからず悩んでおりました。そんな時に『てらこ屋』と『デザイン塾』に参加することができ、それぞれ1日と3日間という短い時間でしたが、一つのclinical questionをresearch questionに変換する方法論、そしてその重要性を学ぶことができ、さらに臨床研究について学びたいと考えるようになりました。
そんな中、自分1人ではなく仲間と一緒に学ぶことができるオンラインプログラムがあると知り、病院の同僚を誘って始めたのがgMAP spでした。
gMAP spを受講して良かった点として、まず臨床研究に関する系統だった講義をいつでも何度でもオンラインで見ることができるということです。それまで臨床研究について学んだことがない方にもわかりやすく、またアドバンスドな部分もあるため誰もが満足できる内容です。次に、グループの仲間で同じ課題に取り組むことができる点が挙げられます。期限がなく1人でやっていると、ついつい仕事を優先して勉強を後回しにしてしまうこともありますが、月に1回の適度な間隔で行われるライブ討論に向けて、みんなで個々の課題や共通課題に取り組むことで勉強の習慣ができ、同じようにレベルアップすることができました。そして最大のポイントは、経験豊富なメンターによる直接指導の下、1年間かけてグループでresearch questionを作り上げていくことです。臨床研究を開始する際に大きな障壁となるのが、直接相談できるメンターがいないということだと思いますが、この1年を通して臨床研究を行う上での疑問や悩みをすぐに相談できる環境があったからこそ、しっかりとしたresearch questionが完成し、我々が普段の日常で疑問に思っていたハンプという薬剤の急性心不全に対する効果をみた論文*を完成させることができました。
私のように「仲間で臨床研究を始めたいけど、どうすればよいかわからない」と思っている方は、ぜひ一度gMAP spを受講してみてはいかがでしょうか。

*Effect of carperitide on the 1 year prognosis of patients with acute decompensated heart failure.
ESC Heart Failure. 2022;9:1061-1070

gMAPから始まったアカデミックキャリアの紹介

実際にgMAP spコースの受講をきっかけに臨床医から研究者へのキャリアを開拓した事例をご紹介します。

岡山大学病院 新医療研究開発センター
臨床研究部 助教
宮脇 義亜先生

~メンターとの出会いとその後の研究人生~

2015年にgMAP spに医師7年目で参加しました。シンプルなシナリオを用いて疑問をPECOに構造化する演習から始まりましたが、はじめはポイントがどこか理解できないまま右往左往していた気がします。同僚4人と集まる時間を合わせたり、議論した論点をまとめたりする点に苦労しながらも、最終的にメンターの先生方に多くの助言をいただき完成させたプロトコルを論文*にできたという成功体験を得ることができました。
思い返すとここでのメンターとの出会いが起点となり、私のロールモデルが作られました。2018年にメンターの先生方が所属されていた京都大学大学院医療疫学分野へ進学することになり、2020年に臨床研究支援部門(ARO)に所属というキャリアにつながっています。現在携わる複数のプロジェクトも京大時代にご一緒した方々と推進しています。
新型コロナウイルス感染症パンデミックの副次的な影響でウェブ会議システムが身近になったことにより各種セミナーへの参加は容易になりました。しかし、志を一とする信頼のおける研究仲間やメンターと出会う機会は決して多くありません。gMAP spで得られる出会いはその後のキャリアや研究人生にきっと大きな影響を与えます。

*Miyawaki Y, et al. Progressive reduction of serum complement levels: a risk factor for relapse in patients with hypocomplementemia in systemic lupus erythematosus. Lupus 2018;27(13):2093-2100.

大学院教育での活用事例

開講当初からgMAPを大学院教育に活用されている川崎医科大学の取り組みについて、担当責任者の桑原篤憲先生にインタビューしました。

川崎医科大学 総合臨床医学
主任教授
桑原 篤憲先生

Q 大学院教育にgMAPを採用された経緯、理由は?
A 大学院教育の実質化が求められる中で、すべての大学院生が臨床研究を系統的に学ぶことができる一定水準の教育プログラムを学内で整備することに苦労していました。その時、gMAPのことを知り、採用することを提案しました。
Q gMAPの優れた点は?
A 場所や時間、環境を選ばない主体的な個人学習と脱落者を生みにくい対話的なグループ学習とがうまく組み合わさった深い学びを実現しているところです。
特に大学院教育では、研究者として独立して研究が行えるよう将来にわたって必要なスキルを修得する必要があります。そのためには主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)が必要となると思います。
Q 貴学での臨床研究に対する意識や姿勢に変化は?
A 大学院生を指導する教員に対しても臨床研究のリテラシー向上が必要ではないかと川﨑誠治理事長からご助言をいただきました。また臨床研究を行うには医師以外の医療従事者の理解及び協力が必要と考え、受講を許可していただきました。単一の職種では解決できなかったような課題に対して様々なアイデアが生まれ、とくにリハビリテーション領域での臨床研究が増えたように思います。
Q 臨床研究を学びたい医療者へのメッセージをお願いします。
A 一人で臨床研究を行うことは大変な困難を伴います。同じ志を持った仲間と共に自ら臨床研究を行うことが臨床の疑問を解決する方法だと思います。gMAPで臨床研究のリテラシーを学ぶことはあなたが感じている臨床の疑問を解決するきっかけになるのではないでしょうか。