最近の主な研究業績

J-DOPPS研究の論文3編が「JOURNAL OF VASCULAR ACCESS」「Therapeutic Apheresis and Dialysis」「Clinical and Experimental Nephrology Exp Nephrol」に掲載されました。

iHope はJ-DOPPS研究の解析と論文化をサポートしています。

———-

「Intradialytic ultrafiltration volume and vascular access outcomes: a Japan Dialysis Outcomes and Practice Patterns Study sub analysis(除水量のVA開存への影響)」

【要旨】
透析患者の除水率が大きいほど血栓関連のシャントトラブルの発生が多いことを示した研究。J-DOPPSの2,376名の患者データを対象にした。要因を除水率の3分位(大・中・小)とし、アウトカムをシャントトラブルによる処置発生までの時間(一次開存)ならびにシャント置換までの時間(二次開存)とした。除水率が大きいほどシャントトラブルが多く、除水率が大のグループでは、除水率が小のグループの1.4倍の発生率であった。シャントトラブル予防の観点からは、除水率を小さく保つことを提案する。

Asano M, Oguchi K, Saito A, Onishi Y, Yamamoto Y, Fukuhara S, Akiba T, Akizawa T.

Intradialytic ultrafiltration volume and vascular access outcomes: a Japan Dialysis Outcomes and Practice Patterns Study sub analysis
JOURNAL OF VASCULAR ACCESS 2016 Nov 2; 17(6): 489-493

▼掲載サイトはコチラ
http://www.vascular-access.info/article/3cb2255a-d10a-44af-8dc5-f8b67fcbd4d9

———-

「Influence of staff encouragement on perceived burden of dietary restriction
among patients living alone(食事制限への負担感が維持透析患者の予後に与える影響についての検討)」

【要旨】
血液透析患者は食事制限を強く受けており、食事負担感を感じやすい。臨床現場ではしばしば、血液透析スタッフが患者を励ますことでこの負担感を取り除こうとしている。しかし、同居家族の有無によってこの負担感に対する励ましの効果は異なるかもしれない。
そこで、J-DOPPS研究を用いて、スタッフによる励ましの程度と同居家族の有無により4群に患者を分類し、スタッフによる励ましの程度と同居家族の有無が患者の食事負担感悪化の割合に対して与える効果を検討した。
スタッフによる励ましの程度が低い群では、同居家族の有無によって、食事負担感は同じであった。しかし、スタッフによる励ましの程度が高い群では、独居の患者で食事負担感の悪化割合は高かった。(補正オッズ比:1.57、95%信頼区間:1.05-2.36)
スタッフによる励ましは、食事制限によって生じる食事負担感を緩和せず、悪化させてしまうかもしれないことを示唆した。

Ikenoue Tatsuyoshi, Fukuma Shingo, Yamamoto Yosuke, Yamazaki Shin, Akizawa Tadao, Akiba Takashi, Saito Akira, Kurokawa Kiyoshi, Fukuhara Shunichi

Influence of staff encouragement on perceived burden of dietary restriction among patients living alone
Therapeutic Apheresis and Dialysis 2016 Dec; 20(6): 623-631

▼掲載サイトはコチラ
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/1744-9987.12418/full

———-

「Both low and high serum ferritin levels predict mortality risk in hemodialysis patients without inflammation(心血管疾患イベントに対する血清フェリチンとCRPの関連)」

【要旨】
本研究では、J-DOPPS第3期・第4期のデータを用いて、血清フェリチン値と総死亡の関連が血清CRP値および血清アルブミン(Alb)値により修飾を受けるか検証した。
高CRP値群・低Alb値群では血清フェリチン値と総死亡は関連を認めなかったのに対し、低CRP値群・高Alb値群では血清フェリチン値と総死亡とにU字型の有意な関連を認めた。炎症の有無により血清フェリチン値と死亡との関連が異なる可能性が示唆された。(CRP 0.3mg/dL未満のグループで、血清フェリチン値50~99ng/mLの群をリファレンスとした場合、血清フェリチン値50ng/mL未満の群でハザード2.15、血清フェリチン値200ng/mL以上の群でハザード比1.95)

Tetsuo Shoji, Kakuya Niihata, Shingo Fukuma, Shunichi Fukuhara, Tadao Akizawa, Masaaki Inaba

Both low and high serum ferritin levels predict mortality risk in hemodialysis patients without inflammation
Clinical and Experimental Nephrology Exp Nephrol (Epub ahead of print)

▼掲載サイトはコチラ
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10157-016-1317-1


2017.02.24
  • 出版物のご案内
  • iHopeが獲得した研究費
  • 賛助会員制度
  • 寄附のお願い・申し込み
  • ニューズレター

TOP