
LSS(腰部脊柱管狭窄症)とは,腰部の脊髄が通っている脊柱管が狭窄し,神経が圧迫されるために下肢の痛み,痺れ・間欠跛行などが出現する疾病です。
発生頻度が比較的高く,高齢者における歩行障害の大きな原因とも考えられています。
LSSはまれな疾患ではありませんが,日常診療で見過ごされてしまうことがあります。また,閉塞性の動脈硬化性疾患と紛らわしい部分があります。
LSSを治療せずに放置すると,QOLの低下を招きます。また,適切な診断と治療がタイムリーに行われなければ,尿便失禁など非可逆的なアウトカムをきたしてしまうこともあります。
そこで脊椎脊柱管学会は,LSS発症の見直しを減らすため,iHope・京大医療疫学研究室と協同で,非専門医による診断を支援するツール,患者自身の気づきにつながるツールの開発研究を実施しました。簡単な病歴と診察所見からLSSの診断が行えるツールが開発され,研究結果は学術論文や書籍として発表されています。
・Konno S, Hayashino Y, Fukuhara S, Kikuchi S, Kaneda K, Seichi A, Chiba K, Satomi K, Nagata K, Kawai S. Development of a clinical diagnosis support tool to identify patients with lumbar spinal stenosis. European Spine Journal, 2007; 16: 1951-7.