アウトカム研究とは
アウトカムとは,医療が患者さんや社会に対してもたらす成果のことです。
従来は生存率や治癒率といったアウトカムを用いて,主に医療従事者の側から,医療に対する評価がなされてきました。
しかし患者(=医療サービスの利用者)中心の医療を考える上で,患者自身が自らに施された医療に対する評価・報告を行うアウトカム(PRO:Patient-reporting outcomes)の重要性が高まってきました。この他に入院率,病休率,介護者の負担感など,社会的なアウトカムの評価も求められるようになってきています。
iHopeでは,患者中心の医療を考える際に不可欠であるPROの測定尺度開発を中心に,さまざまな研究プロジェクトを展開しています。
実績
DOPPS(Dialysis Outcomes & Practice Patterns Study)
DOPPSは,世界主要7カ国の透析患者約1万人を対象とした前向きコホート研究です。1997年に開始され,10年以上継続しています。従来の疫学研究とは異なり,診療のばらつき(practice valiation)を記述・測定している点,患者や社会の視点に立脚したQOLや経済的効率性などを主要なアウトカム指標として取り入れた点などが画期的な特徴であるといえます。
iHopeでは第3期調査(DOPPSⅢ)より日本におけるデータ収集を担当し,平均90%以上のデータ回収率を達成しました。
また,DOPPS調査によって得られたデータを解析し,研究を支援することで,日本発の研究成果が世界に発信されることに大きく貢献しています。
[ →解析・論文化支援について ]
アウトカム測定・評価ツールの開発と検証
iHope,あるいはiHopeの研究員が開発・検証に関わったPRO指標は,以下の通りです。
| 健康関連QOL尺度:包括的な健康関連QOL尺度 |
- SF-36 (standard版,acute版)
- SF-8
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| 健康関連QOL尺度:疾患または状態に特異的なQOL尺度 |
- 皮膚疾患関連QOL尺度:DLQI (Dermatology Life Quality Index)
- 皮膚疾患関連QOL尺度:Skindex 29
- 成長ホルモン不全症特異的QOL尺度:QoL-AGHDA(Quality of Life Assessment of Growth Hormone Deficiency in Adults)
- 前立腺癌特異的QOL尺度:EPIC (Expanded Prostate Cancer Index Composit)
- 偏頭痛特異的QOL尺度:HIT-6 (Headache Impact Test)
- 腎疾患特異的QOL尺度:KDQOL (Kidney Disease Quality of Life)
- 腰痛特異的QOL尺度:RDQ (Roland-Morris Disability Questionnaire)
- 視覚関連QOL尺度:NEI VFQ-25 (National Eye Institute Visual Function Questionnaire)
- 口腔関連QOL尺度:GOHAI (General[Geriatric] Oral Health Assessment Index)
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| その他のPRO尺度 |
- 慢性疾患患者の疲労感尺度:FACIT-Fatigue
- 日中の眠気尺度:ESS (Epworth Sleepiness Scale)
- 介護負担感尺度
- 入院患者満足度尺度
- 外来患者満足度尺度
- 障害や疾患への心理的適応尺度:NAS-J (Nottingham Adjustment Scale, Japanese version)
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