アウトカム研究とは
アウトカムとは、医療が患者さんや社会に対してもたらす成果のことです。
従来は生存率や治癒率といったアウトカムを用いて、主に医療従事者の側から、医療に対する評価がなされてきました。
しかし患者(=医療サービスの利用者)中心の医療を考える上で、患者自身が自らに施された医療に対する評価・報告を行うアウトカム(PRO:Patient-reporting outcomes)の重要性が高まってきました。この他に入院率、病休率、介護者の負担感など、社会的なアウトカムの評価も求められるようになってきています。
iHopeでは、患者中心の医療を考える際に不可欠であるPROの測定尺度開発を中心に、さまざまな研究プロジェクトを展開しています。
実績
DOPPS(日本のデータ)解析・論文化支援事業(JCLIP)
iHopeでは、世界12カ国が参加する国際共同研究Worldwide-DOPPSの日本におけるデータ収集を、第3期調査(DOPPSⅢ)から担当しています。
国内の透析施設から60施設を無作為抽出し(施設の種類によって層化)、さらに各施設から約20名の患者を無作為抽出された約2,300例の患者を研究対象として、患者や施設の背景、治療内容、アウトカムなど詳細なデータを収集し、Worldwide-DOPPSへタイムリーに情報を提供しています。事業推進部では、参加施設への確実な調査サポートと適確なデータ収集のため、データセンターとヘルプデスクを開設しています。
また、参加施設から得られた貴重なデータを解析し、参加施設、診療現場、社会に結果を還元することは、研究の負う社会的使命であると言えます。このような認識のもと、DOPPS参加施設よりリサーチ・クエスチョン(RQ)を公募して、論文化を推進する事業(JCLIP)を行っています。現在 JCLIP RQ 1から5まで作業が完了し、英文原著論文がすでに3編完成しています。
| DOPPSにおけるiHopeの役割 |
- 採択されたRQを申請者と協同して構造化する
- 構造化されたRQに基づき解析計画をたてる
- データ解析を実施し、結果を申請者に報告、必要なら追加解析を実施する
- 最終的な解析結果を図表などで報告
- 論文中の解析方法、結果の一部の執筆
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アウトカム測定・評価ツールの開発と検証
iHope、あるいはiHopeの研究員が開発・検証に関わったPRO指標は、以下の通りです。
| 健康関連QOL尺度:包括的な健康関連QOL尺度 |
- SF-36 (standard版、acute版)
- SF-8
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| 健康関連QOL尺度:疾患または状態に特異的なQOL尺度 |
- 皮膚疾患関連QOL尺度:DLQI (Dermatology Life Quality Index)
- 皮膚疾患関連QOL尺度:Skindex 29
- 成長ホルモン不全症特異的QOL尺度:QoL-AGHDA(Quality of Life Assessment of Growth Hormone Deficiency in Adults)
- 前立腺癌特異的QOL尺度:EPIC (Expanded Prostate Cancer Index Composit)
- 偏頭痛特異的QOL尺度:HIT-6 (Headache Impact Test)
- 腎疾患特異的QOL尺度:KDQOL (Kidney Disease Quality of Life)
- 腰痛特異的QOL尺度:RDQ (Roland-Morris Disability Questionnaire)
- 視覚関連QOL尺度:NEI VFQ-25 (National Eye Institute Visual Function Questionnaire)
- 口腔関連QOL尺度:GOHAI (General[Geriatric] Oral Health Assessment Index)
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| その他のPRO尺度 |
- 慢性疾患患者の疲労感尺度:FACIT-Fatigue
- 日中の眠気尺度:ESS (Epworth Sleepiness Scale)
- 介護負担感尺度
- 入院患者満足度尺度
- 外来患者満足度尺度
- 障害や疾患への心理的適応尺度:NAS-J (Nottingham Adjustment Scale, Japanese version)
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